台湾では最大野党の国民党主席(党首)選が進行している。投票は9月26日だ。候補者は現職の江啓臣主席および朱立倫氏、卓伯源氏、張亜中氏の計4人。中でも張亜中氏は、4氏がそろって出席したテレビ番組での表現が突出していたこともあり、「ダークホース」と言われるようになったという。

張氏は1954年生まれ。国際政治学を専門としており、台湾の外交官として海外に駐在したこともある。また、その後は国立政治大学の教授などになった。また、2016年から17年にかけて運営された、国民党が党内組織として設けた孫文学校の校長を務めた。

張氏は国民党主席選に際しても、孫文が唱えた「民族、民権、民生」からなる三民主義を取り戻せと主張し、さらに「台湾人も中国人だ」などと強調している。

香港メディアの亜細亜週刊はこのほど、張亜中氏を国民党主席選における「ダークホース」と紹介する記事を発表した。同記事によると、候補者4人が出演したテレビ番組でも、張氏は自らの考えを力強く表明した。孫文が興中会、同盟会などの組織を樹立したのは国を救うためであり、自分が国民党主席を目指すのも、国を救って、両岸関係(台湾海峡の両岸関係、すなわち台湾と中国大陸の関係)を救うためと主張。現在はもろい国民党を堅実にしてこそ、両岸の未来と台湾の未来を動かすことができると主張したという。

張氏はまた、国民党中国共産党が「両岸平和備忘録」を締結する提案をしている。ただし、台湾政府内で大陸関連の業務を担当する大陸委員会は張氏が主張する「両岸平和備忘録」は違法の疑いがあるとしている。さらに、張氏が国民党主席になった場合に備えて、「両岸平和備忘録」が民意の主流になって対応が困難になることがないよう、前倒しで手配を始めているという。

張氏は大陸委員会の動きについて「候補者に対する政治的どう喝だ。私は恐れない」と表明。さらに、「(大陸委員会の動きは)平和備忘録が蔡政権に致命傷を負わせることを示している。緑営(民進党など独立志向を持つ政治勢力)は平和備忘録の締結を恐れている。民進党の台湾独立論、さらには政権が全面的に瓦解(がかい)することになるからだ」と主張したという。(翻訳・編集/如月隼人

台湾では国民党主席(党首)選が進行している。香港メディアの亜細亜週刊によると、4人いる候補者の一人である張亜中が「ダークホース」として注目されている(写真)。