気象庁の発表によると、2021年の夏(7月~9月)の気温は平年並か平年よりやや高く、全国的に暑い夏になりそうとの予報が出ています。湿気の高い日本の夏は、体力も気力も奪われるもの。「自然の雄大なシャワー」「夏のベストな避暑地」といえば、高みから天然水を降り注いでくれる「滝」ですね。涼しい滝に行くと、ひんやりとした空気に頭も冴え、身も心も潤います。涼を呼ぶ素晴らしい日本の滝絶景を、連載でご紹介いたします。今回は、北海道の美しい滝です。


北海道 白ひげの滝 (C) Shutterstock.com
札幌市内で最大級「アシリベツの滝」(北海道札幌市

写真提供:一般社団法人札幌観光協会

東京ドーム85個以上の広さ(約400ha)を持つ、札幌市・国営滝野すずらん丘陵公園(有料)。渓流ゾーンではさまざまな滝を見ることができ、その中でも「アシリベツの滝」は、落差26mで「日本の滝百選」のひとつ。水量豊富で迫力があり、札幌市内で最大級の男性的な滝。厚別川本流から落ちる「雄滝」(写真右側)と、清水沢川から落ちる「雌滝」(写真左側)の夫婦滝。大寒の頃厳しい冷え込みが続くと、滝の飛沫が氷結する「氷瀑」が見られます。


アシリベツの滝

北海道札幌市南区滝野247 国営滝野すずらん丘陵公園内
入場料:大人450円(2021年6月現在)
https://www.takinopark.com/keiryuu/



白とコバルトブルーのコントラスト「白ひげの滝」(北海道美瑛町

写真提供:美瑛町観光協会

青い池」で一躍有名になった美瑛町の「白ひげの滝」は、白い髭のように見える落差30mの滝。自然岩の間から染み出た十勝岳の地下水が滝となり、「ブルーリバー」と呼ばれる美瑛川へ流れ落ちる観光名所のひとつ。岩盤を伝う白い滝筋が、コバルトブルーの美瑛川に落ちて水飛沫をあげるさまは、何とも美しい光景です。2018年11月から夜のライトアップ(18:00〜21:00)を通年実施中。


白ひげの滝

北海道上川郡美瑛町白金
https://www.biei-hokkaido.jp/ja/sightseeing/shirahige-waterfalls/



天然温泉の「カムイワッカ湯の滝」(北海道斜里郡遠音別村)

写真提供:知床斜里町観光協会

涼し北海道で肌寒く感じたら、知床の天然温泉「カムイワッカ湯の滝」へどうぞ。水温30度程度なので入浴するほどではありませんが、生暖かいので冷えやすい女性には良いかもしれませんね。かかと固定サンダルなど滑りにくい履物があれば、一の滝まで沢登り可能。ただし、強酸性の泉質なのでピリピリするのと、ヒグマの生息地なので注意が必要です。


カムイワッカ湯の滝

北海道斜里郡斜里町遠音別村
カムイワッカ湯の滝への道路は2021年6月1日10月3日の期間開通
https://center.shiretoko.or.jp/guide/kamuiwakka/



乙女が流す涙「フレペの滝」(北海道斜里町遠音別村)

写真提供:知床斜里町観光協会

知床自然センターから、森を抜ける遊歩道を片道約20分(約1km)ほど歩くと、別名「乙女の涙」とも呼ばれる「フレペの滝」へ。年間を通して水量が少なく、涙のようにしとしとと断崖からオホーツク海へ流れ落ちます。草を食むエゾシカ達を見ることができますが、ヒグマに出合う場合もあるので注意が必要。


フレペの滝

北海道斜里郡斜里町遠音別村
https://center.shiretoko.or.jp/guide/furepe/



オホーツク海へ流れ落ちる「オシンコシンの滝」(北海道斜里町ウトロ西)

写真提供:知床斜里町観光協会

「日本の滝百選」、知床八景のひとつ、「オシンコシンの滝」。落差約30mの滝が、オホーツク海へ向かってダイナミックに流れ落ちていきます。途中から流れが2つに分かれることから、別名「双美の滝」の呼び名も。滝の中ほどの高さまで階段で上がることが可能。オホーツク海に沈む夕日に染まる滝も絶景。


オシンコシンの滝

北海道斜里郡斜里町ウトロ西
https://www.shiretoko.asia/oshinkoshin.html



※記事掲載の情報は、2021年9月現在のもので、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、変更になる場合があります。最新情報については、必ず公式サイトで確認あるいは直接施設へお問い合わせください。

注意:緊急事態宣言期間中など、来訪の自粛を求めている県に関しては、無理に訪れることなく、解除の時期を待ってから訪れるようにしましょう。

北海道しらひげの滝