米Fitbitは新型スマートバンド(フィットネストラッカー)の「Charge 5」を国内外にて発表した。すでに5世代目(Charge HRを含めれば6世代目)となる本製品だが、どのような点が進化し、また私達の健康やエクササイズをサポートしてくれるのかをチェックしていこう。

(参考:【写真】新たに発表されたApple Watch Series 7

・シリーズ初のカラーディスプレイを搭

 スマートバンドとは、腕に装着することで心拍数や睡眠トラッキングなどのヘルスケア情報、あるいはスポーツのパフォーマンスなどエクササイズ情報を計測するデバイスだ。スマートウォッチが大画面によるインタラクティブ機能を発展させてきたのにたいし、スマートバンドは小型な本体や長時間駆動を特徴としている。

 そしてCharge 5ではChargeシリーズとしてはじめて、カラー有機ELディスプレイを搭載。さらにディスプレイ周囲に丸みを帯びたステンレス素材を採用することで、まるでスマートウォッチのような高級感をただよわせている。

 バッテリー駆動時間は前モデルの「Charge 4」から変わらず、最大7日間。Charge 4から引き続き、心拍数センサーやGPS、ストレス計測や血中酸素濃度(SpO2)、睡眠、各種エクササイズの計測が可能。また、50mの防水機能に対応している。

・「今日なにをすべきか」がわかるスマートバンド

 朝起きると、昨日の仕事の疲れが残っている……そんな時に役立つのが、「今日のエナジー」だ。Fitbit Premium(月額640円、6ヶ月間のメンバーシップが製品に付属)に加入すると利用できるこの機能では、エクササイズや睡眠、心拍変動(HRV)のデータにもとづき、今はエクササイズをすべきか、あるいは回復を優先すべきかを教えてくれる。まるで、熟練のコーチが自分のそばで見守ってくれているかのようだ。

 新たに搭載された「EDAセンサー」は、発汗による電気量の変化から皮膚電気活動反応を計測。そしてストレスに対する体の反応状況を把握し、ストレスマネジメントスコアとして表示できる。さらにFitbit Premiumでは、マインドフルネスツールやストレスマネジメントスコアの詳細な内訳を知ることが可能だ。

 24時間の心拍数計測と高/低心拍数の通知機能を組み合わせることで、より正確に自分の心臓の健康状態を知ることができる。心電図(ECG)計測機能も追加され、不整脈などの異常をユーザーに通知してくれる。なお、ECG機能は一部の国で近日中に導入予定となっている。

・もはやスマートウォッチいらず?

 モバイル支払い機能「Fitbit Pay」ではSuicaや一部銀行カードを登録することで、外出先での買い物に利用できる。ランニングの最中に水を買ったり、あるいは通勤通学での公共機関の運賃支払いに便利だろう。

 「スマート通知」では、スマートフォンへの着信やテキストメッセージ、カレンダーの通知、GmailやSNSアプリなどの通知をCharge 5に転送することで、常に最新の情報をキャッチできる。「サイレントアラーム&スマートアラーム」では起床に最適な睡眠ステージにて、穏やかに本体を振動させ自然な目覚めを実現する。

 スマートウォッチスマートバンドのどちらが便利かは利用者にもよるが、本体が小型なスマートバンドは常につけっぱなしで利用できるのがメリットだ。より継続的にヘルスケアやフィットネス情報を把握したい場合には、スマートバンドが有力な候補となる。リモートワークリモート学習の普及により生活習慣が大きく変わる中、Charge 5のようなスマートバンドが果たす役割はますます大きくなりそうだ。(塚本直樹)

Fitbitより