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 今日は中秋の名月で満月だ。常に地球に寄り添っている月は人間の体に様々な影響を与えていると言われている。

 電気や照明技術により、夜でも明るく過ごすことができるようになった今でも、人間の睡眠は、月の満ち欠けに影響を受けていとする研究結果も報告されている。

 新たに行われたスウェーデンの研究によると、満月が近づくにつれ、寝つきが悪くなり、睡眠の質が下がったり、睡眠時間が短くなるという。更にはその影響は、女性よりも男性のほうが大きいことがわかったそうだ。

【画像】 新月と満月、月の周期の転換点

 スウェーデン、ウプサラ大学の神経科学者であるクリスチャンベネディクト博士は、新月と満月は、月の周期における重要な転換点だと言う。

新月の翌日から満月の日までは、上弦の月とも言われ、月が満ちて明るさが徐々に増していく時期です。

月が空のもっとも高い位置にのぼる月の子午線のタイミングが、真昼から深夜に向かって徐々に変わっていきます。

逆に、満月の翌日から新月の日までは、下弦の月といい、月が欠けて明るさが徐々に減り、月の子午線のタイミングが夜の早い時期から真昼へと変化していきます
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photo by Pixabay

男性の方が、満月に近づくほど寝つきが悪くなり、睡眠効率が落ちる

 新たな研究では、周期における月の満ち欠けに注目して、スウェーデン・ウプサラ在住の22歳から81歳の被験者852人(女性492人、男性360人)の各々の家での睡眠記録を分析した。

 ベネディクト博士は、月が満ちていくときの睡眠は、月が欠けていくときに比べて、寝つきが悪くなり、トータルの睡眠時間が短くなるという、これまでの研究を踏まえ、月の周期と睡眠の関係を男女別で調べてみた。

 その結果、人間の睡眠は、月の周期29.53日の間に大きく異なり、月が満ちていく時期には平均して睡眠時間が短くなり、睡眠の質が悪くなることがわかった。

 特に男性の場合、月が満ちていくときは、月が欠けていくときに比べて、入眠するまでに時間がかかり、睡眠効率が悪いことがわかった。

 しかし、女性の睡眠はそれほど月の周期には大きく影響されなかったという。

 月が人の睡眠に与える影響のメカニズムのひとつには、人が通常就寝する時間帯に、月によって太陽光が反射することがあげられる。

 また、最近の研究では、男性の脳は女性の脳よりも周囲の光に反応しやすいということもわかってきているという。

この研究は、『Science of the Total Environment』誌に発表された。

References:Lunar Cycle’s Effects on Sleep are More Pronounced among Men: Study | Sci-News.com / written by konohazuku / edited by parumo

[もっと知りたい!→]月の神話は本当なのか?満月が人に与える影響を科学的に検証する

 
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満月が近づくと女性よりも男性の方が眠れなくなるという研究結果