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「天皇ご一家が9月20日に御所に入られました。愛子さまも含め、お三方は職員と相談しながら、家具の配置などをすすめていらっしゃるそうです。通常であれば、このお引っ越しのご様子はかなり大きく取り上げられていたと思いますが、ニュースもワイドショーも小室圭さんの帰国一色ですね」

ため息まじりにそう語るのはベテランの皇室担当記者。

異例ずくめの眞子さま小室圭さんの“結婚狂騒曲”が続き、皇室や宮内庁が振り回されている。皇室担当記者が続ける。

「内親王のご結婚といえば、’05年の黒田清子さんの例が直近となります。しかし今回は儀式もなく、小室さんの帰国している期間中に結婚や渡米の事務手続きが進むあわただしいものになります。

そうした状況のなかで注目されているのが、天皇皇后両陛下が小室さんに対面される機会はあるのか、ということです」

9月21日に日本テレビは宮内庁関係者の談話として、「天皇陛下や上皇さまへの結婚の挨拶の予定は今のところ入っていない」と、報じている。

「あくまで前例ですが、黒田慶樹さんと清子さんは、結婚式の翌日に、皇居で上皇ご夫妻にご挨拶しています。さらに午後は天皇皇后両陛下(※当時は皇太子ご夫妻)や各宮家を回ったのです」(前出・皇室担当記者)

すると眞子さまと小室さんの場合も、婚姻届を提出した後、10月下旬に挨拶回りを行うことになるのだろうか。

小室圭さん問題に注目してきた皇室ジャーナリストは、この挨拶回りには小室さんにとって“有形無形のメリットがある”と語る。

「まずは結婚のお祝い金です。清子さんのときも上皇ご夫妻や各宮家のポケットマネーから相応のご祝儀が贈られました。

眞子さまは結婚一時金を辞退する意向を示され、国も支給を見送る方向で検討しています。“ご親戚”からいただくお祝い金は眞子さまや小室さんがニューヨークで新生活を送っていくうえでの貴重な資金にもなるでしょう」

もう一つのメリットは天皇皇后両陛下をはじめとして、多くの皇族と面識をもてることだという。

「小室さんが現時点で、会ったことがある皇族は秋篠宮ご夫妻と佳子さまだけと思われます。アメリカの大手法律事務所に就職したことも話題になっていますが、『週刊文春』の報道によれば小室さんが就職活動の際にも“皇室利用”が行われていた形跡があるのです。彼が就職を希望する法律事務所に経歴書を送った仲介者は“眞子さまの婚約者”であることを書き添えていたそうです。

ヘンリー王子やメーガン妃の扱われ方を見れば明白ですが、アメリカでは“王族”への注目度が高いですからね。たとえば小室さんが仕事関係者と会食に臨むとします。彼が“プリンセスの夫”だと相手が知った場合、間違いなく『では日本のエンペラーとも会ったことがあるのか』と、尋ねられることでしょう。

そのときに『そうです。私はエンペラーの義理の甥なのです。結婚の際には、お祝いのお言葉をいただきました』と、答えることができるのと、『まだお会いしたことはないのですが……』としか答えられないのとでは、相手に与える印象にも大きな差が生じます」

■面会実現で皇室の求心力が低下するおそれも

だが、この“仕事関係者に一目置かれる”という小室さんに生じるメリットこそが、天皇陛下が懸念されていることなのだという。

宮内庁関係者はこう語る。

「慣例としては、結婚し皇籍を離脱したばかりの女性皇族が、天皇陛下に配偶者を連れての拝謁の機会をお願いするという形式になります。いままでは、そのお願いが叶わなかったことはありませんでした。天皇皇后両陛下がおそろいで、お祝いのお言葉をかけられることも多かったのです。

しかし、今回は眞子さまお一人ならともかく、小室さんを同伴しての両陛下とのご面会の実現は難しいとみられています。宮内庁上層部もフォーダム大学入学の際に、小室さんが“眞子さまのフィアンセ”という肩書を利用したふしがあることを把握しています。ご自身の面会が、“エンペラーの義理の甥”という肩書の乱用につながる可能性があることを天皇陛下も憂慮されているのです」

また天皇陛下は“国民の声”も重く受け止められているという。

「陛下も今年2月の会見で、眞子さまのご結婚について『多くの人が納得し喜んでくれる状況になることを願っております』と、語られています。しかし金銭トラブルについて納得できていない国民も多く、“説明責任を果たさせることができなかった”と、秋篠宮さまにも批判が集中しており、皇室の存在意義に疑問を呈する声もあるほどです。

もし陛下が小室さんと対面されて祝福されたとすれば『天皇陛下までこの結婚を認められたのか』と、批判が起き、さらに皇室の求心力が低下するおそれもあります。陛下と雅子さまの眞子さまへのご心情がどのようなものであれ、面会を毅然と拒否せざるをえないのです」

お引っ越しもすみ、ご新居での生活を始められた天皇陛下と雅子さまだが、お立場と肉親への情の板挟みに苦悩されているのだ。