任天堂は9月、携帯ゲーム機Nintendo Switch」のBluetoothオーディオへの対応を発表した。同ゲーム機のユーザーから長らく待ち望まれていたBluetoothオーディオへの対応だが、ここではそのメリットや設定方法、さらにはおすすめのワイヤレスイヤホンをご紹介しよう。

(参考:【写真】 Switchと使いたいおすすめイヤホン

・本体のみでワイヤレス再生が可能に

 これまでNintendo Switchでのサウンドの再生方法としては、本体スピーカーや3.5mmイヤホンジャック、それにHDMI出力によるテレビのスピーカーを利用するしかなかった。しかし本体システムバージョン「13.0.0」以降では、ワイヤレスイヤホンやヘッドホンによるワイヤレス再生に対応したのである。

 現時点でNintendo Switchで使えるBluetoothオーディオの規格としては、「プロファイル:A2DP」「コーデックSBC」があげられている。高音質かつ低遅延なコーデックの「AAC」や「aptX」などに対応していないのは若干残念だが、それでも大きな進歩だ。

 Nintendo Switchでワイヤレスイヤホンやヘッドホンを初めて利用する場合には、最初に「設定」→「Bluetoothオーディオ」→「登録する」の項目から、デバイスを登録する必要がある。一度登録を行えば、再生機器の電源を入れるだけで自動的に接続される。詳しくは、任天堂の公式サポートページをご参照いただきたい。(URL:https://www.nintendo.co.jp/support/switch/accessories/bluetooth_audio.html)

・低価格モデルでも機能は十分

 最近はワイヤレスイヤホン製品の価格破壊が起きており、1万円前後でも周囲のノイズをかき消す「アクティブノイズキャンセリング(ANC)」機能付きのモデルが選べるようになった。そんななかでも特にコスパが光るのが、中国Ankerの「Soundcore Life P3」だ。

 わずか8,990円(以下すべて税込)で販売されているSoundcore Life P3だが、ANCへの対応だけでなくイコライザーによる音質調整、遅延を低減させる「ゲーミングモード」を搭載するなど、機能は十分。さらに、スマートフォンから無くしたイヤホンの場所を調べることもできる。

 本体デザインにこだわるなら、新興ブランドことNothingの「ear(1)」も面白い。スウェーデンの電子楽器メーカーことTeenage Engineeringが設計に参加し、どこかレトロさを感じさせるスケルトン風の透明なデザインを実現。こちらもANCに対応し、外音取り込みモードなどが利用できる。ear(1)の国内販売価格は1万2650円だ。

・音質や付加価値で勝負のプレミアモデル

 ワイヤレスイヤホンでも音質で妥協したくない方におすすめしたいのが、独SENNHEISERゼンハイザー)の「MOMENTUM True Wireless 2」だ。7mmのスピーカードライバーから奏でられる音は、豊かな低音とバランスの取れた中高音という同ブランドがこだわる音作りを忠実に再現。ANC機能も、強力な効果よりも自然な装着感を重視している。製品の定価は3万9930円だが、Amazon.co.jpなどECサイトでは3万円強で販売されている。

 ワイヤレスイヤホンを語る上で避けて通れないのが、米Appleの「AirPodsシリーズ」だ。その最大の特徴はApple製品間のスムーズな切り替えで、新たにメディアの再生を始めたiPhoneやiPad、Macに自動で接続し、サウンドの再生を開始してくれる。ANC機能を搭載した上位モデル「AirPods Pro」の公式価格は3万580円だ。

 このようにBluetoothオーディオ対応に対応したことで、市販のさまざまなワイヤレスイヤホンが利用できるようになったNintendo Switch。秋の夜長は、ケーブルレスでじっくりとゲームに打ち込むのもいいだろう。(塚本直樹)

任天堂より