技術が進むとカンニングの手口も巧妙になるようだ。それは、インド北部の州で実施された教員採用試験会場で発覚した。
ビーチサンダルの底にBluetooth機器を仕込み、会場外部にいる共犯者の協力を得て問題の解答を教えてもらうという不正行為を働こうとしたのだ。
カンニング専門の犯罪組織が関与していたそうで、少なくとも25人が逮捕されたという。
9月26日、インド北部ラージャスターン州で実施された教員採用試験で、カンニングを試みた学生およびカンニング機器を売りつけた犯罪組織メンバーの少なくとも25人が逮捕された。
今回の同州での教員採用試験は、3年ぶりに実施されるということもあって、160万人もの受験者が各地域4000か所以上に設置された受験会場へと殺到した。
インドでは、待遇の良い教員採用試験は人気で、この試験に合格すると、小中学校の教員になる資格が与えられるという。
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しかし、近年インドでは教員資格試験での不正行為が度々問題視されていた。
そこで、今回の試験でも受験者の不正行為を防ぐため、当局は当日の試験中は同州のインターネット接続を制限もしくは切断するよう指示を出していたが、それでも受験者らがカンニングを試みようとしたことが発覚し、逮捕に至った。
'Bluetooth Chappals': How Some Tried To Cheat In Top Rajasthan Exam
ビーチサンダルに機器隠しBluetooth接続でカンニングを図る
彼らは、ビーチサンダルのソール部分に仕込んだSIM機器と耳に隠した小型受信機にブルートゥースで飛ばすことによって、会場外部にいる共犯者から正答を得ようとしていたようで、少なくとも25人が逮捕された。
試験当日、会場に入る前に一部の受検者たちが不審な行為をしていたのを見た当局が調査をしたところ、ビーチサンダルに隠された秘密が発覚したという。
受験生らは、カンニングの手口を売る犯罪組織からビーチサンダル1足を60万ルピー(約90万円)で購入していた。
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捜査を担当したビカネール警察のプリティ・チャンドラ氏は、このように述べている。
これは全く新しい手口で、犯罪グループは技術に精通しています。
ある受験者は、不正行為がバレないようにと耳の奥深くまで受信機を入れていたため、病院に連れて行って取り外さなければならなかったほどです。
なお、ラージャスターン州でのカンニング行為の情報を共有された他の州の試験会場では、入場する前に履物を脱ぐよう受験者に指示を出したということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
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