「業務とかけ離れた指示を出された」

「業務とかけ離れた指示を出された」

キャリコネニュース読者から、介護業界の仕事を即行で辞めたエピソードが数多く寄せられている。(文:林加奈)

※キャリコネニュースでは引き続きアンケート「仕事を即行でやめた人」を実施しています。回答ページはこちら https://questant.jp/q/HF78WM9H

家庭菜園、結婚祝賀会の事務局…「業務とかけ離れた指示を出された」

40代男性(北海道/年収150万円)は、パートで介護関連の事務補助の仕事をしていたことがある。当時のつらい経験を箇条書きでこう綴っている。

・ホーム内の清掃、外壁の塗装、家庭菜園に苗や種芋の植え付け、経営者息子の結婚祝賀会の事務局など、業務とかけ離れた指示を出された。
朝10時から深夜1時まで書類を作成するように言われた。当然残業代なし。
・経営者一族にいいように使われているのを、利用者や従業員から慰めの言葉をかけられた。「何でこんなところに入ったの?」と聞かれた。

男性は、「事あるごとに、利用者さんに愚痴を何回こぼしたことか」と振り返っている。

事務所にはタバコやライター、飲みかけの缶コーヒーが散乱

男性は、「利用者や従業員の考え方はまとも。しかし、経営者一族の考え方はとてもまともではなかった」と振り返る。どんな経営者一族だったのだろう。

・疲れている顔をして出勤したら、経営者の息子に「帰れ!」と怒鳴られた。
・「法令遵守(コンプライアンス)」の意味を爆笑するほど取り違えていた。経営者一族の考えるコンプライアンスとは「企業理念」のことだった。
最低賃金が上がり、それに伴い給与も自動的に上がりますよ、と社労士より助言があったが、経営者は「大した働きもしていないのに、従業員に何で給与額を上げなければいけないのか」と不服そうだった。

この施設の経営者一族は、経営者としての素質もかなり疑わしい。やはり普段の行動にもそれが表れていたらしく、男性はそんな経営者について

「性格がだらしない。掃除は人任せ。大事な書類が入ったUSBメモリスティックを紛失する。書類そのものが行方不明。事務所の中にはタバコやライター、飲みかけの缶コーヒーが散らかっている」

と描写している。

男性は7か月勤務した末、「これ以上経営者一族に付き合っていられない」と退職した。「清々した。経営者一族のだらしなさと、あれこれと仕事を押し付けられないと思うだけで天国」と、今の心境を綴っている。

介護施設を7ヶ月で退職した男性、「なんでこんなところに入ったの?」と利用者に聞かれる