俳優のマーク・ラファロ主演映画『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』より、主人公の弁護士が、水質汚染を隠ぺいする巨大企業に立ち向かう姿を収めた予告編が解禁された。
【動画】実話に基づく物語『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』予告編
本作は、ひとりの弁護士の不屈の信念が巨大企業の隠ぺいを暴き出す、実話に基づく物語。作品が生まれたきっかけは、2016年1月6日のニューヨーク・タイムズ紙に掲載された新聞記事。そこには米ウェストバージニア州のコミュニティーをむしばむ環境汚染問題を巡り、ひとりの弁護士が十数年にもわたって巨大企業との闘いを繰り広げてきた軌跡がつづられていた。環境活動家でもある製作・主演のラファロは記事に心を動かされ、映画化に向け動きだし自らトッド・ヘインズ監督にオファー。さらに、アン・ハサウェイ、ティム・ロビンス、ビル・プルマンなど豪華キャストが集結した。
1998年、オハイオ州の名門法律事務所で働く企業弁護士ロブ・ビロットは、思いがけない調査依頼を受ける。ウェストバージニア州パーカーズバーグで農場を営むウィルバー・テナントが、大手化学メーカー、デュポン社の工場からの廃棄物によって土地を汚され、190頭もの牛を病死させられたという。
さしたる確信もなく、廃棄物に関する資料開示を裁判所に求めたロブは、“PFOA”という謎めいたワードを調べたことをきっかけに、事態の深刻さに気づき始める。デュポンは発がん性のある有害物質の危険性を40年間も隠し、その物質を大気中や土壌に垂れ流してきたのだ。やがてロブは7万人の住民を原告団とする一大集団訴訟に踏みきるが、強大な権力と資金力を誇る巨大企業との法廷闘争は、真実を追い求めるロブを窮地に陥れていく…。
“これはあなたにも起こりうる物語”というナレーションから始まる予告編は、ラファロ演じる弁護士ロブ・ビロットの、巨大企業デュポン社を相手にした長く果てのない闘いの断片を収めたもの。
農場主から渡されたビデオテープには、巨大企業が隠し続けてきた水質汚染の実態が生々しく記録されていた。企業側の弁護士であるロブが踏み込む問題ではないが、ビデオを確認した彼は、ウェストバージニア州へ向かう。現地で「汚染された水を飲んだら？」と問うと「タイヤを食べるのと同じだ」との返答が。ことの重大さに気づいたロブは、無謀にも巨大企業デュポン社を訴えることを決意する。
調査していく中で浮かび上がってくるのは、原因不明の不調とされる“テフロン風邪”や、立て続けに生まれる顔面奇形の子どもなど、水質汚染が原因と疑われる事案。「汚染した上に住民をだますなんて」「科学者も政府も抱え込まれている」と憤るロブは、「我々の身は我々で守る」と隠ぺいされた真実を徹底的に追い求めていく。
映像では、ロブが突然痙攣して倒れるなど過酷な道程を垣間見せる様子のほか、ロブの妻サラ（アン）が「彼は負けない」と力強く答える姿、ロブの上司タープ（ティム）が「奴らは人としてやってはいけないことをした。許してはならん！」と声を荒げる姿も。最後は「みんなの未来を守りたい」というロブの不屈の信念が、巨大企業を徐々に追い込んでいくことを匂わせる場面で終了。大規模な環境汚染の恐怖が身近に迫ってくると同時に、闇の中の真実をひたむきに追求する主人公ロブの姿が胸を打つ予告編となっている。
映画『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』は、12月17日より全国公開。
コメント