代替テキスト

《現役高校生たちが、いよいよ商売に挑戦! その中で、あのDMM亀山会長に「商魂たくましい、おもしろい」と言わしめた男子高校生チームがあります。1週間で稼いだ金額は18万1,379円、利益率は約65%。彼らは一体、どんな商売をしたのか?》

10月5日、コンテンツ配信プラットフォーム「cakes」は「ぼくたち1週間で『18万1,379円』稼ぎました!」と題する記事を掲載。冒頭のように現役高校生3人が商売に挑んだ体験が紹介されたが、その内容が同人誌の転売行為だったのだ(記事はすでに削除済み)。

「この企画は株式会社STOKEによるものです。’19年に現役高校生に向けて実施した体験学習のレポートを、同社の『HS編集部』が5日に配信しました。この学習体験では経営者や実業家が講師となり、現役高校生に向けて商売やお金をテーマとした授業を実施。参加した高校生たちは授業の締めくくりとして、1人3万3,000円を原資としてそれぞれが考案した商売を実施したのです」(ITジャーナリスト)

同サイトで高校生は、同人誌が販売されるコミケについて《コミケでしか買えない限定品がとにかくいっぱい出てるんですが、その限定品がほしいユーザーはけっこう問題を抱えてる》と問題提起。入手困難の解決方法として、《高額転売よりは安い値段で、かつ確実に手に入れられる「代行業」をやってみようと思いました》と語っている。実際の“成功例”として、《限定100部の1,000円の本がなんと6万円で売れた》とも報告していた。

高校生の視点で考案された「代行業」だが、Twitter上では「明らかな高額転売」との指摘が相次いだ。

《購入代行という名の高額転売だよなあ……》
《なんじゃこりゃ……高額でコミケ代行転売するのを嬉々として説明しとる》

■「大人の責任」「大人がまず監修するべき」

記事公開後、瞬く間に問題視された転売騒動。だが、果たして高校生だけの問題なのだろうか。

「レポートに掲載された同人サークルのリストには、転売禁止としているサークルもあるといいます。さらに成年向けのサークルもあり、18歳未満の高校生が購入することはそもそも不適切です。なぜ主催者たちは高校生たちが企画を考案した段階で、ストップをかけなかったのでしょうか。それに2年前の内容であるのならば、掲載前に内容を精査する時間も十分にあったはずです。

また1人の高校生はレポートの中で、DMM GAMESが運営するオンラインゲーム『艦隊これくしょん -艦これ-』をプレイするとも明かしていました。ですが、そもそもDMM GAMES18歳未満の登録をNGとしています。それをDMMの会長がスルーし、高校生の転売行為を『商魂たくましい、おもしろい』と絶賛するのは危機管理に欠けています」(前出・ITジャーナリスト)

あまりにも監督不行き届きな大人たちの態様に、Twitter上では批判が殺到している。

《こういう、高校生が思い付くビジネスが転売になったのは大人の責任だと思うんだよな》
《件の高校生たち、気の毒に。あの記事がWeb公開に至るまで大勢の大人が関わっただろうに、誰一人「転売はいけない」どころか「この記事炎上しますよ」すら言ってくれなかったなんて》
コミケ代行転売高校生にもちろん問題はあるけど、それを企画に取り込んだ大人がまず監修するべきですよね。企画運営していたHS編集部の人間は何を考えているんですかね? 本当に社会人? 学生をけしかけて手段を精査せず、利益を追求させたcakesが何を考えているのか気になりますね》