
5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回紹介するのは、ダイソーの300円水槽を使った本格的なアクアリウムの作り方を教えてくれる動画です。学生なら夏休みに、社会人なら少し手が空いたときに、小さな癒やしの空間が気軽に作れますよ。
動画が投稿されたのは、熱帯魚やアクアリウムに関する情報を発信しているYouTubeチャンネル「VIVA AQUA / ビバアクア」。以前は400円で購入した格安の熱帯魚をじっくりと飼いこんだ結果を見せてくれました。
今回紹介するのは、2024年7月に投稿された動画。100円ショップ・ダイソーで販売されている300円の飼育ケースを使い、本格的な「ミナミヌマエビ水槽」を作る様子をまとめたものです。
この動画は、もうすぐ夏休みを迎えるタイミングで投稿したかったと話すビバアクアさん。というのも、今回使用するダイソーの「スライダー式飼育ケース」は人気商品のため、売り切れてしまう可能性があったといいます。以前も同じケースを使ってベタの水槽を作る動画を投稿したそうですが、そのときも在庫が少ないと感じたとのこと。
今回使う「スライダー式飼育ケース」は昆虫、カメ、金魚、メダカなどの飼育に使えるケースで、店頭では昆虫飼育関係のコーナーで販売されているそうです。このケースの大きな特徴は、透明感のあるフタがついていること。フタを左右にスライドさせ、開閉させるタイプとなっています。
またスライド式のフタにはぐるっと囲むように、空気を取り込むスリットが開いています。このスリットのおかげで中の生体が酸欠になりづらく飛び出し事故も防げるため、“密閉できて通気性もある”という、生体飼育に向く作りになっているそうです。
そして幅が約26.7センチ、奥行が約18.7センチ、高さが約16.2センチと、百均で販売されている飼育ケースの中では、かなり大きいのも特徴的。魚やエビの飼育には水量が重要ですが、このケースは約5.5リットルの水が入るため、ベタやミナミヌマエビを飼育する際にも余裕があるのだとか。
それに加えて本体・フタとも透明度が高くてキレイという条件がそろっているにも関わらず、そのお値段はたったの330円。これは見かけたら即購入レベルの商品だと、熱く語るビバアクアさんなのでした。
なお、ねとらぼ編集部は2025年7月現在、同商品がダイソー店頭に並んでいることを確認しています。店舗によって在庫は異なるため、入手したい場合はダイソーの在庫検索アプリや公式通販を利用すると良さそうです。
ケースの説明をした後は、実際にミナミヌマエビのレイアウト水槽を立ち上げていくことに。今回はなるべく100均で購入できるものを使用しますが、100均で販売していないアクアリウム用品については別途購入しています。
まずは水槽のろ過装置について説明。さまざまな形状のものがある中から、今回は水槽の底に敷くタイプの「底面フィルター」を使用します。「水作ボトムフィルター」をセットすると、ぴったり入りました。
その後底面フィルターのろ材となる、砂利や砂を入れていきます。今回は溶岩砂利を敷き、続いてレイアウトに使用する流木を準備。流木は十分に吸水させるか、石などの重りを付けないと浮いてしまうため、今回はダイソーで購入できるモビロンバンドで石をくくりつけることにしました。
水草には、すでに溶岩石に活着している「アヌビアスナナプチ」を採用。溶岩砂利に石をくくりつけた流木を埋め、アヌビアスナナプチをいい感じになるように配置していきます。100均のプラスチックケースの雰囲気が一変し、おしゃれな印象になりました。
レイアウトが終わったら、水を入れていきます。この後ミナミヌマエビを入れることになるので、すでにミナミヌマエビを飼育している場合はその飼育水を、ショップから水をもらってきた場合はその水を、何もない場合はカルキ抜きをした水道水を入れましょう。
ただしカルキを抜いた水道水には、生体の排せつ物から出るアンモニアを分解してくれる微生物がほぼいません。分解されないアンモニアは生体にとって毒になるため、一から水槽を立ち上げる場合は別途「バクテリア剤」を添加するとよいとのこと。よくわからない場合は、ショップの店員さんに話を聞いてみるとよさそうです。
なおバクテリア剤を使わなくても、水を入れた状態で1カ月ほど底面ろ過を稼働させておくと空気中から自然とバクテリアが入り込み、飼育に適した水になっていくとのこと。どちらにしても生体を入れる前に試薬を使い、水質(アンモニア濃度やpH)をチェックするとよいそうです。
水が完成したら、生体を入れる準備を進めていきます。水槽内を明るく照らすLEDライトを設置したら、底面ろ過に小型のエアポンプをつなぎます。ビバアクアさんは、セリアで販売されているU字型パイプを使用し、配線がスマートに見えるような工夫をしました。
さらに、エビ類は高水温に弱いので、水温を下げる必要があるとのこと。水温はエアコンを24時間入れて室温ごと管理するか、小型の冷却ファンを使って下げます。アクアリウム用のファンもありますが、百均のスマートフォン用冷却ファンやクリップ式のUSBファンでも、ある程度の役目を果たしてくれるとのこと。ファンとあわせて、水温計も用意しておくと便利です。
ここまで準備ができたら、いよいよ水槽に生体を入れていくことに。ミナミヌマエビを計量カップやバケツにショップの水ごと入れ、「水合わせ」を行います。
アクアリウム用のスポイトで水槽の水を計量カップに移し、同量の水を計量カップから水槽に移すという動きを繰り返し、両方の水が十分に馴染んだら計量カップ分の水を水槽から抜きます。そしてついに、エビを水ごと水槽に投入。フタを閉めたら、生体の導入完了です! プラケースでもきちんとレイアウトをすると、本格的な水槽に見えますね。
なお手頃な価格で見た目の良いこちらのケースですが、いくつか注意点もあるとのこと。プラスチックの性質上、壁にコケが付いてしまった時などにスクレーパーやメラミンスポンジを使った掃除ができず、また角がとがった素材を入れると傷が付きやすいそうです。
また、高温で溶けてしまう恐れがあるため、冬場にヒーターを入れる際はケースに触れないように注意する必要があります。とはいえこの価格であれば、試しに購入してみるのもよさそうですね。
小中学生の自由研究にもぴったりで、気軽に試せる本格アクアリウムの動画には「おぉ、これいいですねぇ。早速買い行きます」「2025年現在、生産終了したと思ってましたがさっきフタが透明なスライダー式飼育ケース見つけて、つい買っちゃいました!」「このスライダー式飼育ケース、いいな~と思いつつ今度買おうと思ってたら数日後には完売してました。ちょっと遠くのダイソーまで足を伸ばして無事購入できました」と、コメントやアイデアが寄せられています。
同チャンネルでは、飼育している生体の様子やアクア用品のレビュー、DIYの様子を紹介する動画などを多数公開しています。アクアリウムを始めてみたい人や知識を深めたい人は、のぞいてみてはいかがでしょうか。
画像提供:YouTubeチャンネル「VIVA AQUA / ビバアクア」

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